パントマイム界の巨匠マルセル・マルソーさんが昨日84才で亡くなったそうです。
第二次世界大戦後に、シルクハットに赤い花、白塗りの顔のピエロを創り出し、無言の芸術を完成させた20世紀の偉人の一人といってよいでしょう。
戦前には、トーキーの世界でチャップリンが、身振り手振りで人を笑わせ、泣かせました。マルソーは舞台の上で、体の動きだけで観客に人生を示したのでした。残念ながら、直接見る機会はありませんでしたが、テレビなどで何度がその芸を見るたびに、思わず手を止めて見入ってしまうのです。指の先まで、ぴーんと張り詰めた演技は本当にすごい、と思いました。本当の芸術はその人でしか成し得ません。合掌。
それとは関係ありませんが、フランスと言えば往年の映画スター、アラン・ドロンがSMAP×SMAPのビストロに出演したそうです。もう71才。いまは実業家で有名ですが、「太陽がいっぱい」「地下室のメロディ」「冒険者たち」など、あの独特のフランス映画の雰囲気はドロンをはじめとする俳優さんの力も大きいですね。今の仏映画は米映画と変わらなくなり面白くなくなりました。