2007年9月17日月曜日

受診したこどもの扱い方に関する一考察

クリニックにお子さんを連れてくるママ(あるいはパパ)は、いくつかに分類されます。

■ 親主導型
子供が座るより先に怒涛の如く、何で連れてきたのかしゃべりだし、医者が質問すると(たいてい子供に向けて質問しているのですが)、子供よりも先に答える。

■ 子供がはにかみ王子1型
医者が子供に質問をすると、子供はママの顔ばかりを見て自分からは話さないモジモジ君。子供がしゃべらないので、しかたがなく代わって説明する。

■ 子供がはにかみ王子2型
子供に自分で説明するように促して、まちがっていると思うときだけ口をだす。

■ 子供主導型
最初から子供に説明するように仕向けて、基本的には一切口をださない。

■ ライオン型
究極の型。獅子は我が子を谷底に落とすが如く、子供だけが診察室には入ってくる。ママは待合室で待っているか、場合によっては来院していない。

これは、それぞれの家庭の教育方針、ママや子供の性格の違い、また子供の年齢にもよるので、どれがいいとか悪いとかということはできません。

一般的には、小さなお子さんは主として親が説明してくれた方が話がわかりやすいことが多いです。でも、本当に痛いところは本人しかわからないので、本人をいかにしゃべらすかが医者のあやしのテクニック。

最初に痛いところを触ってしまうと、嫌がって触らせてくれなくなることが多いので、全然関係ないところから触っていきます。「左って言っているのに、この医者右をさわっているよ」なんて思わないでください。泣き出した時は・・・しょうがありません。腹をくくって、さくさくっと診察を進めます。

幼稚園ならポケモン、小学生はムシキング。ある程度はジェネレーション・ギャップを埋めるための勉強が日ごろから必要です。自分の子供が小さいうちは、わざわざ勉強しなくてもよかったのですが、最近はちょっと努力が必要になってきました。

小学生くらいになると、たいてい子供が自分で話すので、子供主導型が多くなります。中高生は、そろそろ反抗期で、待っていてもなかなかしゃべらないし、親が話そうとするとうるさがるというパターンがしばしばあります。こういうときは、子ども扱いせず大人として対等に話しかけるしかありません。

整形外科というのは、赤ちゃんから超高齢者まで、すべての年代の患者さんが相手ですから、患者さんによって態度を変えていくことが必要で、場合によっては下手な役者より芝居が上手いかも(?)しれません。もしも「きょうはどうしたのでちゅかぁ?」と聞かれたときは、前の患者さんが子供だったんだな、と察して「こしがいたいんでちゅ」と答えてください。