ボサノバ Bossa Nova は比較的新しい音楽です。50年代に、アントニオ・カルロス・ジョビン、ヴィニシウス・ヂ・モライス、ジョアン・ジルベトらによって、伝統的なサンバに都会的な洗練された感覚を加えたものとされています。
仏映画「黒いオルフェ(1959)」によって世界に紹介され、1962年にジャズのスタン・ゲッツがジルベルト夫妻と競演したことから、一気に人気が爆発しました。
小野リサは1962年サンパウロ生まれ。15歳からギター片手に歌いだし、1989年「CATUPIRY」でデヴュー。以後、コンスタントにアルバムを発表し、いまやブラジルでも一二を争うボサノバのスターです。
オリジナルもさることながら、いろいろな国の歌をボサノバにアレンジしたアルバムも多数あり、大変楽しむことができます。日本では、松任谷由実の「あの日に帰りたい」で競演したり、井上陽水トリヴュートで「いっそセレナーデ」を聞くことができます。
初めてであったのは3枚目のアルバム「menina(1991)」でした。当時はかなりモダンな軽い歌付きのラテン・フュージョンとでもいうようなサウンドは大変に心地良く響きました。
でも、今聞くと、これは明らかに当時のレコード会社が小野リサを、一種のアイドルとして売り出そうとした作品ではないかと思えるんですよね。
その後のアルバムを聞くと、この一枚がアルバムのデザイン(水着のモデル風の小野リサ)もサウンドもモダン過ぎていて浮いているんです。自ら歌うのではなく歌わされている感じがしてしまいます。
その後のアルバムを聞くと、この一枚がアルバムのデザイン(水着のモデル風の小野リサ)もサウンドもモダン過ぎていて浮いているんです。自ら歌うのではなく歌わされている感じがしてしまいます。
2000年以降のアルバムは、どれをとっても甲乙つけ難く、どんな空間もやさしく包み込み、心の隙間を埋めていくサウンドは、きっとあなたを満足させてくれます。