Oscar Petersonはカナダ出身のジャズ・ピアニスト。カナダはクラシックのGlenn Gouldとともに世界的なピアニストを二人輩出したのです。
12月23日にPeterson氏が死去したというニュースがはいってきました。自分にとっては、ジャズの中のピアノの楽しさを最初に教えてくれた人だったので、またもや一つの時代が終わったんだなぁ、感じさせるニュースなのでした。
ロック少年からはいったのでジャズと言えばスモール・コンボ、それもバリバリに吹きまくるトランペットやサックスが中心と思っていたのです。
その中で、初めて購入したPetersonがこれ。"My Favorite Instrument"というタイトル、つまり私のお気に入りの楽器、ようするにピアノですね。ソロなんです。
比較的メロディがわかるスタンダードばかりが入っているので買ったんですけど、ピアノソロなんて聞いたことがなかったので、けっこうおっかなびっくりもんだったのです。しかし、聞き出すと、これが面白い。流れるようなフレーズ、目にも止まらぬ早弾き、それでいてわかりやすいメロディ。初めて聴くピアノ・ソロとしては大満足だったのです。
マニアからは、その親しみやすさゆえに評価されていないところもありますが、でも文句なく音楽の楽しさを伝えることのできた数少ないミュージシャンだったことはまちがいありません。在日カナダ大使館にはOscar Peterson Roomというのがあり、いろいろなイベントを開催しています。みんなに愛される存在だったのです。合掌。